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開戦へ導いた論考

 13日の夕刊に「昭和陸軍 開戦へ導いた論考」と題し、永山鉄山という軍人に関する史料集の刊行が紹介されていた。一般に、陸軍は合理的な方針を持たずに米国との戦争に突入、そして敗戦に至ったと考えられているが、実はちゃんとした理論的支柱がいたと。それが永山鉄山で、彼の影響力はかなり大きかったらしい。欧州滞在中に第1次世界大戦を体験し、日本が生き残るためには今何をすべきかを考え、国家総動員体制の確立を目指した。欧米との冷静な比較から、高度な科学技術と工業生産力の底上げ、さらに資源の自給自足の必要性を訴えた。高島藩の藩医を務めた家の出身で、少将の時に陸軍内の抗争で殺害され、51歳で命を落とす。永山の後継者とも言うべき東條英機は、自給自足志向を受け継いで石油やゴムを求めて東南アジアへも進駐し、米国を刺激することとなった。永山が殺されていなければ陸軍は、そして日本はどうなっていたのか。同郷にこんな人物がいたとは全く知らなかった。
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問い合わせメールはしばらく放置

 またしてもこんなことがあった。共同研究をしている大学院生から、数が合わない、何が原因かわからないとメールで問い合わせ。テキストファイルとなっているデータの行数を数えて、ちょっと複雑な処理をしているのだが、とにかく数が合わないらしい。メールを読んですぐに理解できればいいが、長いだらだらとした文面なので読むのが億劫である。返信は急がないことにした。すると1時間半後にまたメールが届いて、解決したとのこと。原因はExcelのファイルをテキストにした時に、最終行に改行が入っていなかったことらしい。よく突きとめてくれた。とにかく、こういった問い合わせは、しばらく放っておいた方がいい。真面目に取り組んでようやく解決し、丁寧に分かり易く返信メールを書いていると、次のメールが来ることがしばしば。人によっては、自己解決しているのにメールを送ってこないことさえあるくらいだから。

ムッシュ・クラタ

 山崎豊子と言えば精力的な取材で社会問題を扱った力作を次々と発表した作家という勝手なイメージを持っていたのだが、短編も読んでみようと、『ムッシュ・クラタ』という薄い文庫本を借りてきた。その冒頭に収められていたのが中編と呼ぶべきか『ムッシュ・クラタ』である。ムッシュ・クラタとは何者か。これまで読んできた長編に描かれていた山崎独特の男の美学を期待したのだが、なんか違う。読めば読むほど期待外れが明白になってくる。しかしそんなつまらぬ、腹の立つような男を山崎が扱うのか。小説は、生前の倉田氏と関わりのあった知人達から話を聞いたり、日記を借りたりして話が進む。学生時代からの親友、同時期にフランスに駐在していた他社の特派員、映画会社の社長、同じ新聞社の海外特派員、そして家族。期待外れは終盤まで続くのだが、実はその順番が重要であり、最後の最後でようやく山崎がこの男の人生を書き上げたいと思った、つまりこの小説を執筆する動機が明らかとなる。発表は終戦から20年の1965年。戦時中のフィリピンを描いた日記のところでは、硝煙の臭いが感じられないと指摘され、20年後に現地取材して書き直したというから驚きである。借りた文庫本に収録されていたのは、硝煙を感じ取ることができる修正された後の作品である。
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