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波紋と螺旋とフィボナッチ

 ミドリガメは成長するとかなり大きくなるらしいが、あの固い甲羅はどうやって徐々に大きくなるのか。巻き貝はなぜ、そしてどうやってあのきれいな形の殻を作るのか。シマウマはなぜ縞模様を持つのか。キリンの特徴的な皮膚模様はどうやってできるのか。ヒマワリなど多くの植物にフィボナッチ数が現れるがそれはなぜか。などなど、そんなこと、考えたこともなかった。近藤滋という研究者がTuring波とかいうものを利用して縞模様を説明しているらしいということは知っていたが、図書館で彼の『波紋と螺旋とフィボナッチ』という3年前に出された本を見つけた。サブタイトルは数理の眼鏡でみえてくる生命の形の神秘。よし、読んでみよう。偶然だが、この著者が尊敬する天才数学者チューリングについては『天才の栄光と挫折』で読んだばかりなので、馴染みやすかった。その前にメンデルが出てくるのだが、彼は実は物理学者だったという話もあり、次から次へと驚きの連続である。著者の業績、タテジマキンチャクダイの話は圧巻だが、粘菌がナメクジのように動く説明もすごい。そこに結晶ができる熱力学的な説明があったが、恥ずかしいことに化学科出身ながら、このことは初めて耳にした。なぜ極微の分子から巨大な結晶ができるのか、それは小学生の頃からの謎だったが、こんなところでその解答に巡り逢えるとは。数学をシミュレーションで解決するというのも学ばされる。数学こそ最大のジンクピリチオン効果をもたらすというところも自虐的で面白い。最後の宝の地図編やお宝への旅編などは完全に研究者向けである。僕自身はかなり楽しめたが、研究に携わっていなければ大きなお世話である。最後の最後で、拒否反応を示されかねない苦心の末の独特な文体についての言い訳があるが、広く一般の人にも親しんでもらえるよう、ぜひとも書き直してまた出版してもらいたいものである。
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