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古代への情熱

 シュリーマンの日本訪問から150年とかで、新聞などで何度かその名を目にした。シュリーマンと言えば『古代への情熱』、中学生の頃、宿題で読まされた。トロイの遺跡を掘り当てたこと、そして彼の類稀な語学力については未だに記憶に残っている。しかしそれだけだったのか。30年前に読んで感銘を受けた本を大人になって読み返すとはどんなものか。そんなわけで図書館で借りて読んでみた。薄っぺらい本だが、ページごとにけっこう字が詰まっており、意外と時間がかかる。それに世界史の知識に乏しいと書かれていることを把握し楽しむのはなかなか困難だ。最低限抑えておきたいこととしては、シュリーマンはエーゲ海に面したトルコ北西部ヒサルリクの丘にてトロイアを見つけ出したこと、滅亡したのは紀元前1500年から紀元前1000年頃のことか、さらにトロイアを滅ぼしたミュケーナイをギリシャにて発見しアガメムノンのマスクなどが有名なこと、そのミューケーナイも紀元前1000年頃までに滅ぼされていること。この本を読むまで、ギリシアとトルコが向かい合っているという地理的な位置関係さえ曖昧だった。とは言えやはり、注目すべきは10を優に超える外国語を自由自在に操った彼の勉強法である。「私はどんな言語でもその習得を著しく容易にする方法を編み出したのである。その方法は簡単なもので、まず次のようなことをするのだ。」とある。大きな声でたくさん音読、ちょっとした翻訳、毎日一回は授業を受ける、興味のある対象について作文、それを先生の指導により訂正してもらう、直された文章を暗記し暗誦する、よい発音を身につけるために説教などを聞きながらその一語一語を小さな声で真似る、手に本を持って少しでも暗記する、どんなに短い時間でも活用、ついでに記憶力は夜の方が集中しやすいので寝る前に反復練習をする。このような猛烈な勉強を辛抱強く続けることで、ポルトガル語などを習得する頃には6週間もかからずに流暢に話したり書いたりできるようになったという。収入の半分を勉強に費やしたという事実も忘れてはならない。英語一つでさえここまでできるかどうか怪しいのだが。どれも印欧語族ばかりで、可能と言えば可能なのかもしれないが、清や日本にも来たのだから、ぜひ中国語や日本語も勉強してもらいたかった。シュリーマンなら、どれくらいの期間で習得できるのか。毎日午前3時45分に起床というのも興味深い。訳者のあとがきで初めて知ったが『古代への情熱』には何人もの日本人による翻訳本があるらしい。中学生の頃に読んだのは岩波文庫だったか、何だったか、記憶は曖昧である。それはいいとしてその頃に読んだ内容をすっかり忘れてしまっていたのか、それとも理解できていなかったのか。おそらく後者だと思われる。まだまだ未熟だった30年前の自分と再開できた、そんな再読だった。
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